ピッコロ劇団公演 別役実作「不思議の国のアリスの帽子屋さんのお茶の会」の舞台化で、衣装の製作指導をさせていただきました。
①布地選び同行
色味と選ぶ布地を間違うとボリュームがでなかったり、仕上がりが安っぽくなってしまいます。中でも、アリスのイメージカラーであるライトブルーの色味は特に重要です。
②パターン(型紙)作成
製図がひけない人は、ひける人にお願いするしかありませんが、今回は、私が各キャラクターのパターンを引いたものをベースに、衣装づくりをすすめていきました。
③縫製指導
私が見守る中、パターン通りに布地をカット。芯を貼らなければならないところには芯を貼って下準備を整えてから、縫いすすめてもらいました。(約1ヶ月間・数回指導)
自分達でつくれば、コストダウンにもなります。
―自分たちで全ての衣装を作るリスク
お金がかけずに自分達だけで衣装をつくっている舞台と、プロの手が入っている舞台の違いは一目瞭然です。ただし、お金をかければいいという事でもありません。舞台美術家の巨匠が公演を観に来てくださった時のこと。たしか、フランスの現代劇だったと思いますが、終演後に言ってくださった印象的な言葉があります。 「ちゃんとプロの手が入った舞台だった」 商業演劇でもなく、プロは目指していない劇団でもない地方劇団であっても、前回よりもよりイイモノをお客様に届けたいという志とそれに向かう情熱さえあれば、方法はいくらでもあるのではないでしょうか。