「衣裳」と「衣装」正しいのはどっち?

映画やテレビの世界で昔から使ってきたのが「衣裳」だったので、慣例により映画・テレビ用語としては厳格に「衣裳」と表記しているようです。
舞台の世界でもどちらかというと「舞台衣裳」と表記する事が多いです。

日本を代表するコスチュームデザイナーであるワダエミさんは、以下のようにおっしゃられています。

──ワダさんの肩書きは「衣装デザイナー」ですが、一般的には「衣裳」と表記される場合が多いですよね。なぜ“裳”ではなく“装”にこだわっているのでしょうか?
「“裳”という字は、スカートが語源です。衣裳デザインは、ヘアアクセサリーやメイクアップ、靴、プロップなどトータルで考えなければいけない。ひとつのキャラクターを表現するためには、洋服だけでなく全体を考慮してデザインしていくわけです。そのため“装”という字を使った方が、私の仕事においてはふさわしいと考え、ずっと “衣装デザイナー”と名乗ってきました」
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仕事の内容としては、コスチュームデザイナーはワダエミさんがおっしゃる通り、頭の先からつま先までをトータルで考える必要があります

映画・テレビの業界では、昔から衣裳部以外に、床山さんと言って、鬘を専門に作っている職人さん達がいらっしゃり、時代劇や、結婚式の和装の際に着用する文金高島田等の鬘を専門的に作っていいる会社があります。
映画やテレビは、基本専門分野に分業されているという事や、慣例を重んじる場所なので、便宜上「衣裳」と統一しているのではないかと思われます。
和装婚礼衣裳も、着物と鬘の分野に分かれますので、「○○衣裳」という名前の会社が殆どです。
日本を代表する、東京衣裳、松竹衣裳さん等も、「衣裳」を専門的に扱っている会社です。

 

逆に、宝塚歌劇団では、「衣装・衣装部」と統一しています。
コスプレなどの衣装屋は「衣装」を使っており、衣裳とウィッグを一緒に扱っている事が多いです。

 

私自身、衣裳をデザインし、メイクもウィッグもアレンジしているので、「衣装デザイナー」がぴったりくるのではないかと思っておりますが、
公演用パンフレット等に肩書きを乗せる場合は、制作サイドの方針にお任せしています。

 

どちらが正しいか!?という意味では、どちらも間違っている訳ではありません。
歴史や文化を重んじる会社・場合には「衣裳」と使う事が多いという認識でよいのではないでしょうか。

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